ポール・グレアム
ISBN-13: 9784274065972
米国人は会話の始めに「どんなお仕事をなさっていますか」と尋ねることがとても多い。私はこの質問が苦手だ。うまい答えを思いついたためしがないんだ。でも最近、ついにこの問題は解決を見た。誰かが私の仕事を尋ねたら、その人の目をまっすぐ見て「Lispの新しい方言を設計しています」と言うことにしたんだ。この答えは仕事を聞かれるのが苦手な人にはお勧めだよ。会話はあっという間に別の話題に移るだろうからね。
私もこの質問をされたら困る。「出版や教育に関する仕事をしているフリーランスです」というが漠然としていて、うまい答えとは思えない。かといって、著者の言うとおりにして、会話があっという間に別の話題に移るようなことをしたら、流石にダメだろう。
田中博基100年後には私たちはプログラムなんてしているんだろうか。してほしいことを言うだけでコンピュータがやってくれるようにならないんだろうか。
そっち方面では、これまでのところ大した進歩はない。私の推測では、100年後でも、現在の私たちがプログラムと呼ぶようなものを使ってコンピュータにしてほしいことを伝えているだろう。
2000年代前半に書かれた本だが、20年ほどたったいまLLMによって「してほしいことを言うだけでコンピュータがやってくれる」という方向性の進歩がかなり進んできた。しかし、結局それも既存のプログラミング言語を機械的に記述させているわけで、表層から見えなくなるだけでプログラミング言語自体はなくならないのかもしれない。
田中博基